電話占い

占いジプシーの悲劇。占いマニアが語る、正しい占いの活用法

これまでに、100回以上の鑑定を受けてきた筋金入りの占いマニアである筆者ですが、実は占い依存症になり、いわゆる「占いジプシー」に陥った経験があります。

そんな日々を乗り越え、占いジプシーを無事に卒業し、占いの魅力を再認識している今だからこそ言える「占いジプシーにならずに、上手に占いを活用するための心構え」をお話します。
まずは、辛く苦しい占いジプシー時代の話を聞いてください。

占いジプシーになったきっかけ

幼少の頃から占いが好きで、12星座や四柱推命の本を読み漁り、初めて対面鑑定を受けたのは19歳の頃。そのとき予言されたことが当たり、それ以降、事あるごとに占い師に助言を求めるように。そうは言っても、それは半年に一度のペースくらい……。まだ常識の範囲内かと思われます。

25歳の頃、ものすごく好きな彼がいて、その彼とどうしても結婚がしたくて、藁にもすがる気持ちで掛けた電話占い。

すると霊視によって告げられた内容が、見事に的中! それは、これまで受けた鑑定とは比にならないくらい。占いの凄さを実感し、「占いの力を借りれば、幸せになれるかも……」と考え、手当たり次第に、いろんな占い師に見てもらうようになりました。

そして、すっかり占いの力を信じ切ってしまった私は、あるとき、「彼と結婚しても絶対に上手くいかない。早く別れろ!」という、とある占い師のお告げを信じ、大好きだった彼に自ら別れを告げてしまったのでした……。

占いジプシーの日々

最愛の彼と別れたあと、心機一転して次の相手を探そう! と意気込んだものの、すっかり「占いジプシー」と化してしまった私。評判の良い占い師を見つけては、自分の結婚相手について尋ね、「出会う時期」「どんな相手か」といったことを占ってもらい、少しでも気になる男性がいれば、生年月日を聞き出し、真っ先に占い師に相談をするという始末。

月々の食費や交際費、ファッション代やコスメ代よりも、占いにつぎ込む費用が上回るように……。

頭の中では、「やめなきゃ!」と考えていても、何かに取り憑かれたように、占い師をはしごする日々でした。

目が覚めた瞬間。占いなんてやめてやる!

そんな占いジプシーの道をひた走る日々の中、ある男性と出会い、交際をスタートさせました。もちろん、事前に数名の占い師の鑑定を受け、彼の性格や相性を鑑定してもらい、「彼は運命の相手」「誠実な人」「結婚の相性も抜群」「茶ふみさんのことを心から愛してる」といったお墨付きをもらえたからです。

しかしながら、彼との交際は順調にはいかず、怪しい行動が多々見受けられるように。

そこで再び、「彼が運命の相手」と言い切った占い師に電話することに。すると、「その人が結婚相手に違いないと言っただろ! 余計な不安を捨てて相手を信じろ! そして、もっと相手に尽くせ!」と勢いよく捲し立てられ、圧倒してしまいその言葉を鵜呑みにしてしまった私。

占い師の言葉を信じ、いくら予定をドタキャンされようが誕生日を忘れられようが笑顔で許し、彼のために料理をしたり体調を気づかったりと必死に尽くしたのでした。

ところがあるとき、衝撃の事実が発覚。なんと、彼は既婚者だったのです! SNSを経由して知ったのですが、その事実と同時に、まったく占いが当てにならないことを思い知らされて、まさにダブルパンチ!

占いジプシーによる後遺症

占いなんてやめてやる! と占いとの決別を誓ったものの、しばらく迷走は続きました。

これまで、ことあるごとに選択を占いに委ねてきたばかりに、自分で何も決められないという優柔不断な自分との闘いが始まったのです。婚活中に男性と出会っても、果てして性格や相性はどうなのか。

相手の言ってることを信じてもいいのか、誘いに乗ってもいいのか、といった悩みから、更には、美容院に行って前髪を切るか切らないか、外食でどのお店に行ったら良いのか、ということも決めきれない、という日々……。

占いが悪いわけではなかった……

占いジプシーの後遺症を引きづりながら、すっきりしない悶々とした日々を送る中で、あるファッション雑誌をめくっていたとき、とある占い師の先生が書いているコラムの中で、心に留まったフレーズが。

「占いあっての自分ではなく、自分あっての占い」

その言葉によって、占いが悪いわけでなく、全てを占いに頼って委ね切ろうとしていた自分が悪かったと言うことを思い知らされたのです。

占いと決別を誓ったときは、ただただ占い師が憎らしく、占いのせいで散々な目にあったと思ってたけど、占いが悪いわけではない……。自分で考えたり悩んだりすることが面倒で、何か困難に直面するたびに占いに頼ってばかりだった。失敗することを恐れて、楽な道に逃げてばかりいた自分が悪かったのだと反省したのでした。

占いジプシーにならないために

①「占いあっての自分ではなく、自分あっての占い」であることを心に留める。
まずは自分はどうしたいのか? どうなりたいのか。もし恋愛で悩んでいるのであれば、相手とどういった関係を築きたいのか。というような願望や希望を自分で決めたうえで、そのためにはどうしたらいいのか?というような姿勢で、占い師に相談すること。

②占い師も所詮は人間です!
霊視の力を持った占い師や占いに関する勉強を積んだ占い師も、占い師である以前に、私たちと同じ「人の子」であることを忘れないように。人によって幸せに対する価値観や考え方が違うことは当たり前。たとえ悪い結果が出たり、自分の意に反する助言をもらっても、それは、あくまで占い師の判断。それを聞いたうえで最終的な決断を下すのは自分です。

③占いをハシゴしない
一度受けた占いの結果に納得しないからといって、しっくりくる結果を次の占いに求めてしまうのは、占いジプシーの初期症状です。結局のところ、占いは、すればするほど、迷うもの。

結果に納得しなかったら、その結果とは別のことを自分は求めているということ。占い師と向き合うのではなく、自分の心と向き合ってみましょう。

まとめ

占いジプシーに陥り、占いとの決別を誓ったものの、やっぱり占いはやめられない!

というのも、占いを、「自分の人生をより良く、より幸せにするためのツール」であるものだと考え直し、占いの魅力を再認識したからです。

くれぐれも占いジプシーの道には足を踏み入れないように、占いを正しく楽しく活用していきましょう!

text/茶ふみ

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